宇宙飛行士の山崎直子さんが、宇宙での生活で苦労したことは、歯磨きだそうです。
宇宙飛行士の皆さんも、食事が終わったらきちんと歯を磨くことになっていて、日用品セットの中に、歯磨き粉付きの使い捨て歯ブラシが用意されているのだとか。
どうして宇宙での歯磨きが大変なのかというと、宇宙船の中では、遠心力が働く為に引力が打ち消され、無重量状態になるのです。
そのため、歯ブラシを大きく動かすと身体も動いてしまい、くるくる回ってしまったりするそうです。
それを防ぐためには、歯ブラシを細かく動かして磨くバス法が良さそうですね。
更に、歯磨き後の口を水でゆすいだ後、水を吐き出せないので、ゴックンと飲み込むしかないそうです。
これも無重量のせいなのですが、水は無重量状態では、表面張力によって水滴が丸くなったままで浮遊し、宇宙船内を漂い続けるのだそうです。
そのため、上を向いて口を開けてガラガラうがいをすると、その瞬間に水は周囲に水滴となって飛び散ってしまいます。
水滴が宇宙船内を漂うと、機械の誤作動等、色々と危険な事に繋がるので、宇宙飛行士は口を閉じてうがいをし、水を飲み込まなければならないとのことです。
もちろん、飲み込んでも大丈夫な歯磨き粉を使っているそうですよ。
この、飲み込むという動作がなかなか上手くできず、山崎直子さんはかなり苦労され、仲間の宇宙飛行士さんたちからの励ましで、なんとか出来るようになったそうです。
ちなみに、飲み込むことが嫌な人は、ティッシュに吸わせて捨てるそうです。
でも、ゴミをたくさん出すわけにもいかないので、やはり飲み込むのがベストなのでしょうね。
歯磨きといった日常の些細な動作でも、宇宙で行うとなれば大変なんですね。