月別: 2012年1月

子どもたちの歯肉炎予防

 子どもたちの間に歯周病予備軍である歯肉炎が増えているそうです。柔らかい食事、時間を決めずに甘いおやつや甘い飲み物を飲食するなどの食習慣が原因であると考えられています。昔に比べて子どもの虫歯予防に対する意識は格段に進歩していますので、歯周炎にならないように対策をとりたいものです。以下は子どもたちの歯肉炎予防に関する記事からの抜粋です。

【子どもたちの歯肉炎予防と進行抑制のために】
考え方
 炎症が歯肉に限局している場合を歯肉炎,歯肉から周囲の歯周組織に炎症が及んだ場合歯周炎と呼ぶ.歯肉炎と歯周炎は一巡の疾患であり,歯固炎の前段階に歯肉炎が存在し,その進行した型が歯周炎である.以上の観点からいうと,歯肉炎と歯周炎は歯周組織内での炎症の拡がり(進行度)による分類であり,臨床的に,歯肉炎と歯周炎を肉眼的な観察のみで鑑別診断することは非常に困難である.そのため,歯周ポケットの深さ,歯肉退縮量,歯の動揺度,X線写真などにより歯周組織の破壊程度,歯根に対するポケット底部の位置関係を総合的に判断し,診断および治療計画の立案を行う必要がある.(2004 現代の治療指針引用)

 虫歯も歯周病も予防が大切です。歯に関するお悩みは、当院にご相談ください。専門医が治療方法、治療費等を詳しくご説明いたします。無料の電話相談もございますので、お気軽におかけくださいね。


歯科領域でのアロマセラピーの応用

 アロマセラピースクールの生徒の中には、看護師や歯科衛生士の方が少なくありません。それぞれの医療の現場でアロマを生かそうという高い志を持って学んでおられます。以下は歯科領域でのアロマセラピーに関する記事からの抜粋です。

【歯科領域でのアロマセラピーの応用】
 歯科医療では,治療時に疼痛などによる苦痛を伴う場合があることや,歯科特有のタービンなどの金属音,薬品臭などもあり,歯科治療中の患者さんの緊張や不安は大きいといえます.私たちは,患者さんとのコミュニケーションをはかることにより,可能なかぎり緊張をやわらげ,不安を取り除く努力を行っているところですが,十分に軽減・解消できない現状があげられます.
 2006年に,九州歯科大学保存治療科を受診した患者50名に対して行った,「歯科治療時における緊張の度合い」について尋ねたアンケート結果によると,「緊張しない」と回答した者は全体のわずか8%でした.同患者グループに対し,ラベンダー精油を1%濃度に調整した湿式シートを用い,吸入法によるアロマセラピーを歯科治療に併用し,治療前と治療後の不安・緊張の改善度をPOMS短縮版により調査したところ,アロマセラピーを行っていない対象群50名よりも緊張・不安の改善率が大きく,98%の者が「次回も診療時に吸入法によるアロマセラピーを受けたい」と回答しました.(VOL.30 デンタルハイジーン引用)

 患者さんには、少しでも身体と気持を楽にして治療を受けていただきたいものです。そのために、アロマの良い香りで気持ちを和らげ、リラックスしていただこうという取り組みです。ラベンダーは特にリラックスさせ、眠くなるような効果が期待できますが、香りには好き嫌いがありますので、どなたに対しても良いとは言い切れないようです。歯でお困りの方は、当院の電話相談をご利用ください。専任のカウンセラーがあなたのご質問にお答えします。きっとお悩みの解決につながると思います。


永久歯がそろわない子が1割にものぼる

 日本小児歯科学会の調査によると、永久歯が全て生えそろわない「先天性欠如」が、小児歯科を受診する子どもの1割に上るそうです。永久歯は、上下合わせて28本生えるはずなのですが、それが全て生えてこないとどうなるのでしょうか?歯が足りないと、咬み合わせが悪くなって、歯周病を引き起こすこともあるそうですから、怖いですね。学会員の先生たちも、この1割という数字には、「相当多い印象だ」との感想を持たれたそうです。

 この調査には、全国7大学の小児歯科と協力医が参加し、12都道府県で1980年代以降に歯科を受診した7歳以上の患者の、X線画像を分析したそうです。その結果、1568人(10.09%)に、1本以上の永久歯の欠如が認められたというのです。どの歯が欠如しているのかというと、顔の中央から右5番目に生える奥歯(第2小臼歯)と2番目の前歯(側切歯)で多かったそうです。上あご(4.37%)より下あご(7.58%)で多く、左右の差は小さかったとのことです。

 先天性欠如の原因は解明されていません。永久歯が生えそろわない場合の治療は、歯の位置や本数などによって方法は異なりますが、多くは保険のきかない自費治療となります。このような子供たちが1割もいるということは、人類の進化がそのような方向に向かっているということなのかもしれませんね。